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アメリ

 「幸せになる」
 空想の中でひとり遊びをしていた少女アメリ・プーランは、そのまま大人になってモンマルトルのカフェで働いている。周りの人たちの人生を今よりちょっとだけ幸せにする小さな悪戯を仕掛けることが好きな彼女の人生はある日、捨てられたスピード写真のコレクターでありポルノショップで働くニノとの出会いによって混乱をきたす。優しい笑顔のニノになかなか恋心を打ち明けられないアメリ。彼女のもっとも苦手な現実との対決、不器用な恋に必要なのは、ほんの少しの勇気・・・。
 フランスの"鬼才"、ジャン=ピエール・ジュネ監督の描く、これがもう最高に素敵な作品だ。こんなにも満ち足りた気分になれたのって、いつ以来だろ?のっけから笑い所が満載だし(子供の頃、隣人にする"仕返し"なんて、フットボール好きなあたしには、あれやられるとたまんね〜って気持ちが手に取るように分かるわ)、あたしもいい年して、今でもしょっ中空想の世界に逃避する傾向があって、アメリに感情移入しまくり。でも、自分を主人公にした物語を空想の中で作り上げるのって、誰でも一度はしたことがあるんじゃないかな?しかも、周りの人たちをちょっと幸せにするための悪戯には長けてるくせに、いざ自分の恋愛のこととなるとてんでダメ。そんな不器用な彼女が愛しくて愛しくて、心の中で「ガンバレ〜!」って声援を送るとともに、思わずギュッと抱きしめてあげたくなっちゃった。でも、いきなり抱きしめると彼女の心臓の鼓動が速くなって、また心臓病と間違えられるから気を付けないと(爆)。アメリを演じるオドレイ・トトゥの、あのなんともいえない雰囲気が、見事に役柄にハマっている。噂によると、当初アメリ役にはエミリー・ワトソンが予定されていたということだけど、ハッキリ言って、彼女が演らなくてよかったよ。あたし、エミリー・ワトソン好きだけどさ〜、彼女のキャラとアメリのキャラはぜんぜん違うじゃん。
 それと、彼女の周りの連中も、傍から見ると変人呼ばわりされる連中なのかも知れないけれど、みんなそれぞれに個性があって、微笑ましくて、あたしには愛すべき連中だと思えた。
 また、映像と音楽にも、なんだかノスタルジックな雰囲気が感じられて温かい気持ちになるわ、"旅する小人"の謎も最後はスッキリだわ、終盤のスピード写真の"謎の男"の正体には膝を叩いて「ナルホド!」って喝采したくなるわ、ラストのキスシーンには思わずドキドキしちゃうわと、痒いところに手が届くような演出がまた素晴らしい。オマケに悲しくもないのに涙が出そうになるし。観終わってホントに幸せな気持ちになれるし、元気ももらえる作品だった。幸せって別に特別なことじゃなくて、身の回りの、ほんの些細なことなんだよね〜。これも何度でも観たい作品だよ。

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