荒ぶる魂たち

 「thank you and fuck you brother」
 ウラ社会にしか居場所を見つけられなかったふたりの男、樋口と剣崎。ある日、組同士の抗争が勃発。兄弟のように育ち、固い絆で結ばれたふたりにも思いがけない別れが待っていた・・・。
 三池崇史監督が描く、"バイオレンス・ロマンティック・ヤクザ・ムービー"(って、なんだそりゃ?)。有名俳優が名を連ねるけど、とにかくドンパチ、一部を除いてみ〜んな死ぬ。この手のヤクザ映画が好きな人には抵抗なくというか、たまらん作品でしょ。でも、単なるヤクザ映画というわけではなく、そこにはバイオレンスと哀愁、少しの笑い(加藤雅也演じる剣崎の"ハズし"具合がいいね〜)が見事にブレンドされた、男たちのドラマが繰り広げられる。"男たちの"とはいっても、女性が観ても十分楽しめる作品だと思う(加藤雅也カッコいいし)。つっても、決して万人受けするタイプの作品ではないけど。
 基本となるドラマがしっかり描かれているから、2時間半という長さも飽きることなくあっという間に観せてくれる三池監督の手腕には思わず唸らされる。この人が「カタクリ家の幸福」 を撮った人とは同一人物だとは思えないけど(笑)。
 それにしても、豪華キャストだ。主演の加藤雅也のほか、竹中直人、松方弘樹、伊武雅刀、遠藤憲一、ミッキー・カーチス、秋野太作(この人のヤクザ役には無理があるような気もするけど。あたしにとってはいつまで経っても「俺たちの旅」 の"グズロク"さんだから(笑))、白竜、美木良介、石橋蓮司などなど。これらの連中がスクリーン一杯にその存在感をアピールするのだから圧巻だよね(ちなみに真っ先に殺られるチンピラ篠崎って、あれ三池監督?)。あたし的には遠藤憲一のあのキャラがお気に入り。観てたらカレー食いたくなってきちゃった(笑)。
 三池監督作品は「カタクリ家の幸福」 が初めてで、これが第2弾になるんだけど、なんかこれからますますハマリそうになってる自分がいたりして(笑)。いずれにしても、今後要注目の監督さんです。

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