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オーシャンズ11

 「ハリウッド史上最強の犯罪ドリームチーム」
 保釈中のカリスマ窃盗犯、ダニエル・オーシャンが刑務所暮らしの4年間で練りに練った犯罪は、ラスベガス一冷酷なホテル王、ベネディクトの所有する地下200フィートの巨大金庫から1億6000万ドルを奪うというもの。彼の元に集結した11人の"プロ"集団は、果たしてこの計画を成功させることが出来るのか・・・。
 「トラフィック」 のスティーヴン・ソダーバーグ監督による、フランク・シナトラ主演の「オーシャンと11人の仲間」 (未見)のリメイク。とにかくキャストが豪華だ。主演のジョージ・クルーニーのほか、ブラッド・ピットにアンディ・ガルシア、マット・デイモン、ジュリア・ロバーツ、ドン・チードルなどなど。これだけの豪華キャストが一堂に会することなど滅多にないことだから、それだけでも一見の価値はあるかもしれない。
 とはいえ、これはあくまでもジョージ・クルーニーのための作品と言い切ってもいいくらい、事細かな仕草に至るまで、彼の魅力が満載だ。こうやって彼に焦点が当たってしまうと、どうしても他のキャストは彼の引き立て役になってしまう。ジャンク・フードをモグモグさせるブラッド・ピットがなんとなく可愛らしかったり(笑)、というのはあるけれど、他のキャストの描き方がなんとなくぼやけてしまっているというのが残念なところ。まあ、キャストが多すぎるというのがあるからしょうがないっちゃあしょうがないんだけどね。特に今回のターゲットとなるベネディクト、彼の冷酷さをもっと前面に押し出しても良かったんじゃないか、そんな気がする。大体、日本語も堪能という設定なのに、セリフが「またね。」だけじゃ〜、しゃべれるとは言わんぞ普通(爆)。
 一方、ストーリーに目を移すと、これが肩の凝らない一大エンターテインメント。お気楽に観るにはもってこいの、面白い作品であるのは間違いない。でも、ラストの"どんでん返し"も何となく予想が付いちゃうし、ここには「トラフィック」 で感じた興奮と緻密な構成は観られない。なんか全体的に薄味なんだよね〜。濃い味付けがお好みのあたし的には、なんとなく食い足りない作品でした。もっとも、この両作品の質自体が全然違うから、「トラフィック」 と"同じ"モノを求めるのが見当違いだと言われればそれまで。これからこの作品を観る人は、「トラフィック」 を撮った監督の作品だと言うことを忘れて観た方がいいでしょう。

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オーシャンズ12

 「今度の11は、12人でキメる」
 前作「オーシャンズ11」 が、些か薄味ながらもよくもまあこれだけの主役級のキャストを集めたもんだと思い、こうした"全員集合"的な作品はもう撮れないだろ、なんて思っていたところ、またしても集まっちゃいました、みたいな(笑)。出演者のスケジュールの調整だけでも大変だったんじゃないの?なんていうどうでもいいことを思ったりしたんだけど(笑)。
 物語は、前作でオーシャンたちに煮え湯を飲まされたベネディクトが、彼らの居場所を突き止めて、2週間で奪った金に利子をつけて耳を揃えて返せと迫るところから始まる。って、奪われた金には保険が適用されて戻ってきただろうに、更に利子を付けて返せって、このベネディクトもしつこいというか、細かいというか(笑)。
 そんなこんなで再び集まった11人が、アメリカ国内ではマークされているだけに今回はヨーロッパでお仕事、とばかりにアムステルダム〜ローマへと飛んで、また盗みの手口を楽しめるのかと思いきや、今回はそういったテクニック的なことを主軸に置くのではなく、より豪華キャストの共演を単純に楽しむという方向にシフトしているような、そんな印象だ。だから、ストーリー的にはやっぱり薄味(苦笑)。
 前作ではジョージ・クルーニーのための作品という印象が非常に強く、他のキャストの描き方がぼやけてしまった、とレビューで書いたが、今回についてはブラッド・ピットやマット・デイモン、やむを得ず"12人目のメンバー"となったジュリア・ロバーツなどの見せ場もそれなりにあったりして、決してジョージ・クルーニーだけに焦点が当てられているという印象は受けなかった。しかし、さすがに全員に等しく焦点を当てるのは不可能であり、それ以外のキャラについてはほとんど"捨てキャラ"同然の、より一層存在感がなくなったのもいたりして(爆)、キャラの描き方が二極化してしまったような感じだ。前作ではジョージ・クルーニー以外のキャラの描き方がぼやけてしまったとはいうものの、それでもそれぞれが得意技を持つ"犯罪のエキスパート"だという位置付けがしっかりと描かれていたんだけど、今回はそれすらほとんど関係なし状態なんだもん。さすがにこれだけの人数をスクリーンに押し込むのは難しいというところか。
 とはいえ、せっかく集まった11人が、不測の事態でひとり減りふたり減り、終いには"そして誰もいなくなった"といったところでの一発逆転といったお約束的な流れ(途中でその鍵となるバックパックが2度ほど画面に登場していて、絶対これは何かあると思ったら、そういうことだったのね)、撮影当時のジュリア・ロバーツの状態を逆手に取るような彼女のネタ、カメオ出演の"あの人"など、細かいことを考えないでお気楽に観れば、決して退屈しないで観ることのできる肩の凝らないエンターテインメント作品だということも間違いない。もっとも、所々で散りばめられる"隠語"などの小ネタは蛇足だと思うけどね。で、マジで3作目はあるんですか?

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