UNloved

 「わたしが、わたしでいるために。」
 自分に嘘をついたり、無理をしてまで欲しいものなんかない。ひとりで暮らす毎日を、光子は大切にしていた。その生活に何の不自由も感じていなかった。そんな光子を愛し自分の成功を分かち合いたいと思う企業家、勝野。しかし、光子にとっては、アパートの階下に引っ越してきた、冴えない運送会社の契約社員、下川がかけがえのないものになっていった。彼となら、"あるがままの自分"でいられる・・・。男女三人の出会いと別れ。揺れ動く気持ち。彼女たちがお互いに抱いた感情は、はたして愛だったのだろうか?
 海外でかなりの評価をされたという作品で、あたしのお気に入りの森口瑶子の映画初主演作品ということで、それなりの期待をしていた(とはいえ、既に観た人の酷評も聞いていたんだけど)。まあ、確かにしがない役所勤めで、上昇志向などまるでなく現状に満足している光子のキャラっつうのは、まさしくそういう公務員の女性を沢山知っているだけに、なんかかなりリアルだったりして(笑)。それと、特別ドラマチックなことなど何も起こらず、淡々と過ぎる毎日の中での感情の揺れ、それを描くというのもなかなか興味深い。
 しかし、それも演じる俳優たちの上質の演技があってこそのもの。今回の三人の演技がどうにもこうにもいただけなく、感情移入などできずにただ傍観するのみ。そうすると、起伏のないドラマだけに何ともかったるく感じてしまうのが難点だ。特に勝野を演じる仲村トオルの大根ぶりには呆れを通り越して次第に笑いがこみ上げてきてしまって・・・(苦笑)。お目当ての森口瑶子にしても、棒読み口調の演技に彼女の感情の揺れというものが上手く伝わってこず、彼女こんなに演技下手だっけか?としばし茫然(泣)。だから、下川の「君は誰からも愛されない女だ。」というセリフから続くラストにも本来なら何か感じるものがあってもいいはずなのに、「ふ〜ん、よかったね。好きにすれば!?」って、結局あたしも厳しい評価になったりして(笑)。 

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