バルニーのちょっとした心配事

 「ないしょの恋にご用心」
 バルニーはカレーに家族と暮らす普通のビジネスマン。実は彼には誰にも言えない秘密があった。2人の愛人―若くてキュートなフランス人マルゴと、ハンサムなイギリス人のマーク―がいるのだ。バルニーの誕生日が近づいてきたある日、妻と愛人の3人が揃って"同じ日、同じ車両のヴェニス行きオリエント急行のチケット"を贈ったことから、事態は複雑に。はたしてバルニーは無事に誕生日を迎えることができるのだろうか・・・?
 チョッピリ小粋でクスリとさせられる大人のコメディ。物語は大きく分けてオリエント急行に乗るまでとオリエント急行の車内のふたつのパートに分けられると思うのだけど、決して大きなどんでん返しとか奇を衒った展開とかがあるわけではないものの、小ネタ(電話の受話器ネタが一番可笑しい)を交えつつ、それぞれのパートにおける人間関係のドタバタが笑いを誘う堅実な作品だ。
 それにしてもまあ、バルニーという人は奥さんのほかに男と女の愛人がそれぞれいるというのがなんかスゴイ。一歩間違えると思い切りドロドロした作品になるところを、そこはフレンチ・コメディ。その辺を上手くあっさり描いているところが好感というか、特に違和感なく観ることができた。で、自分の持つ秘密を何とかバレないように上手く切り抜けようと奮闘するバルニーが可愛らしかったりして(笑)。
 後半のオリエント急行車内の出来事も、あたし的にはオリエント急行といえばクリスティでしょ!だったりするわけだけど、モチロン、クリスティの作品世界のような展開になるはずもなく(笑)、前半同様のテンションで進んでいく。で、紆余曲折あって迎えるラストのオチ、奥さん的にはこれが一番「オイオイ。」って気もするけどどんなもんでしょ。

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