ポエトリー、セックス
「真実は必ずしも美しいものとは限らない。残るのは喪失の痛みだけ・・・。」
エロティックなラヴ・ポエムを残して女子大生ミッキーが失踪した。日記、ビデオテープ、捜査する女探偵ジルの前に、明らかにされるミッキーのもうひとつの顔。一方、ジルは捜査の過程で知り合った、ミッキーの詩の担当教官ダイアナに強烈に惹かれていく。夫がいるにもかかわらず、ダイアナもジルの愛に応えていく。そんな矢先、ミッキーが死体となって発見され・・・。
"詩"の世界と"フー・ダニット(Who
done it?=犯人当て推理小説)"の手法を組み合わせたエロティックなサスペンスとでも言えばいいのだろうか。原題は「The Monkey's Mask」で、松尾芭蕉の「年々や猿に着せたる猿の面」という俳句から取られたものだそうだ。女たちの"もうひとつの顔"をこの"Mask"に喩えて描き出しているということらしい。
なんともエロティックで官能的な映像、そしてそれに導かれるように描かれる女たちの関係、これについては確かにドキリとさせられる部分がある。しかし、あたしのようなミステリーの愛好家にとっては、"フー・ダニット"の部分がなんとも弱い。登場人物が増えていっても、犯人はどう考えてもこいつしか考えられないじゃん、という人物が犯人だったという、全然意外性のないラストだ。"フー・ダニット"の部分に重きを置いて観てしまったから、なんとも中途半端というか、スッキリしないな〜。