プレッジ
「そして、約束だけが残った。」
ある雪の夜、ひとりの少女の遺体が発見された。引退をその日に迎えていた刑事ジェリー・ブラックは、少女の母親に懇願され、真犯人を突き止めることを自らに"プレッジ=約束"する。目撃証言から前科があり知的障害を持つインディアンが逮捕される。彼は強引な取調べにより犯行を自白するが、警官の拳銃を奪い取って自殺してしまう。誰もが事件は終わったと思った。ジェリーを除いては。彼はまだ犯人がどこかにいると確信していた。そうしてひとり犯人探しに乗り出すジェリー、彼の運命は静かに狂い始めた・・・。
ショーン・ペンの監督第3弾作品。今回も前作「クロッシング・ガード」 に続いてジャック・ニコルソンが主演を務める。このジャック・ニコルソンの演技が光る。刑事を引退し、誰もが終わったと考える事件をひとり追い続ける。そして、知らず知らずのうちに真犯人は他にいるという、自らの妄想に取り付かれて人生の階段を踏み外していく元刑事を圧倒的な存在感で見せてくれる。犯人探しの過程でせっかくこれからの人生のパートナーと呼べる女性を見つけたかに思える彼だけど、それでも自らに課した"プレッジ=約束"を果たすためにどんどん暴走し、そして徐々に壊れていく様が何だか切ない。
しかし、あのラスト・シーンや元同僚のセリフから今回の一件はすべてジェリーの妄想に基づくものだと断定できなくはないが、それでもラスト近くの"事故"などから、「もしかしたら・・・。」などと、思ってしまい、事実と妄想の境目が分からなくなるような描き方をするショーン・ペン監督の手法は上手いと思う。
それから、最初に逮捕されるインディアン役でベニチオ・デル・トロが出てるんだけど、一見彼だと分からないくらいの怪演ぶり。あっという間に死んじゃうから出番は短いんだけど、かなりのインパクト。