快盗ブラック・タイガー
「恋に涙する」
田舎育ちの素朴な少年ダムと都会から疎開してきた裕福な少女ラムプイが出会い、淡い恋が芽生える。月日が流れ、たくましい青年と美しい女性へと成長したふたりは運命的な再会を果たし、結婚を誓い合う。しかしラムプイにはすでに親によって決められた婚約者がいた。一方、盗賊に父親を殺され復讐に燃えるダムは、盗賊集団に身を落としブラック・タイガーと呼ばれるようになる。その彼を捕まえようと奮闘するエリート警部がラムプイの婚約者、ガムヂョンなのだった・・・。
タイ映画なんだけどノリは西部劇(なんでやねん!というツッコミはなしね)、しかも全体を彩るくすんだ原色的な色使いがなんともユニークな作品。
オープニングの銃撃シーンでの「見えなかった人のためにもう一度」ってスロー再生させるところなんて、こりゃ、いい意味でのおバカ映画的に展開するかな〜と期待感が高まったのだけど、結局はとってもベタな、しかも一昔前の恋愛映画的な展開(ここに"友情"とか"裏切り"とか"嫉妬"とか、あまりにもお約束的な展開も出てくるんだわ)に。あたしはベタな映画って嫌いじゃないし、これはこれでいいんだけど、期待していた展開と異なってきてしまったので、些か肩透かしの感が強く、途中から物語そのものに入り込めなくなってしまったのが残念だ。ベタな映画って、一度観ている側の歯車が狂ってしまうと、とことん冷めてしまうからね。こういうベタな恋愛映画を恥も衒いもなく真剣に演じている俳優たちを観ると、かえってこっちが気恥ずかしさを覚えるというか・・・(笑)。
でもね、決して悪い作品ではないと思うんだ。何度も展開される警察と盗賊団の銃撃戦のシーンなんて、ガンガン人死ぬし(爆)、それでも飛び散る血飛沫はどうみても血糊だし、これまたもげて飛ぶ手足はいかにも安っぽい人形って感じだし、セット全体のチープ感もこれって絶対に確信犯だよね〜と思わずニヤリとさせられるもの。結局はちょっとしたボタンの掛け違い(違う展開を期待してしまった)で途中から置いてきぼりにされてしまったってことなんだろうな〜。それでも、ラスト(これまたベタベタ)でキャッチコピーの意味するところが理解できたかなと。どうでもいいけど、ガムヂョンはどうみても市川染五郎だ(爆)。