ガーゴイル
「逃れられない哀しみの中に囚われた、2人のガーゴイル。」
ハネムーンでパリを訪れたアメリカ人カップル、シェーンとジューン。しかし、シェーンはなぜか新妻を抱こうとしない。一方、パリ郊外で監禁されて暮らす美しい女性コレ。彼女はときおり部屋の鍵を破っては夜の街に出かけ、真相を知る夫レオの心に深い哀しみを残す。無関係にみえた二組のカップルの運命が交差するとき、愛の旋律は恐怖の叫びに変わる―。
ヴィンセント・ギャロ待望の新作は、痛い"愛"の物語。これを"愛"というかどうかについては賛否があろうが(あたし的にはこういうのもありだとは思うけど、共感できないし痛いのは嫌(爆))、ここに登場するシェーンとコレは、SEXの最中に気持ちが異様に高まり、相手を傷付けそして最後には相手を死に至らしめてしまうという衝動を抱え込んでいる。だからシェーンはジューンを愛するが故に彼女を抱けない。ジューンは夫がそんな"病"を抱えているとは露知らず、戸惑うことしかできない。そしてレオはコレを家の中に閉じ込めておくしかできない。とまあ、人物設定については非常に興味深いものがあるんだけど、どうもこれら登場人物の内面により深く踏み込んだ描き方がされておらず、彼らの苦悩が上手く伝わってこないような気がする。それと、彼らが何故その"病"を抱くことになったのか、シェーンとレオ、そしてコレの昔の関係(そう、シェーンがパリを訪れたのは、レオとコレを探し出して会うという隠された目的もあったのだ)も今イチ分かり難いし・・・。ギャロの新作ということで、あまりにも期待しすぎてしまったのだろうか。映像はなかなかスタイリッシュで悪くないんだけどね。