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「これは僕の、恋愛に関する物語だ。」
杉原は生まれも育ちも日本だが、韓国籍を持ついわゆる"在日"。中学までは民族学校へ通っていたが、父・秀吉の言葉に触発されて日本人と同じ高校へ入学した。彼の周りには民族学校時代の友人・元秀(ウォンス)、ヤクザの息子の同級生・加藤など、クセ者で溢れている。でも、唯一親友と呼べるのは、同じく民族学校時代からの友人・正一(ジョンイル)だけだった。ある日杉原はパーティーで知り合った少女・桜井と恋に落ちる。互いに心を通わせ、徐々に近付いていくふたり。そんなある日、正一から電話がかかる。「話したい事があるんだ。すげえ事なんだ。」悲劇の始まりだった・・・。
金城一紀の直木賞受賞作品の映画化。これがまた爽快な青春ラブ・ストーリーだ。原作の良さを決して損なうことなく上手くまとめている。脚本の宮藤官九郎の手腕だろうか。この人今ではTVドラマの脚本家として有名だけど、あたし的には昔好きで通っていた「大人計画」 の人というイメージが未だに強いんだよね。
確かに内容的に"在日"といった問題をさり気なく挟み込んだりもしているけれど、決してそれが鼻につくことなく、観客の心にこの問題に関する"何か"を残してくれているような、そんな気がする。モチロン、そういった難しいことを考えなくても十分楽しめるし、後味スッキリの元気をもらえる好作品であることは間違いないところ。
キャストに目を移すと、主演の窪塚洋介、彼の等身大の演技が素晴らしい。"在日"としてぶち当たる様々な問題にもがきながらも前へ進んでいく、なんとも"熱い"演技が印象的だ。「GTO」 などのテレビ・ドラマ出演初期の頃から"雰囲気"のある役者だとは思っていたけれど、やはり現在の若手俳優の中ではトップ・クラスに位置付けられる俳優だ。それから、山崎努&大竹しのぶの夫婦がいい。山崎努の演技には、ぶっきらぼうなんだけど実は息子を想う気持ちがひしひしと伝わってくる。そして、それに負けないパワフルな大竹しのぶ。いや〜、最強の夫婦かも(笑)。こうやって脇を固める俳優がしっかりしてるから、一層窪塚洋介が光って見えるのだろう。あと、柴咲コウもキュートだし、平田満が出てきたときの「蒲田行進曲」 ネタには大笑い(笑)。でも、いい加減山本太郎の学生服姿はヤバイと思うんですけど(爆)。