カタクリ家の幸福
「災難は、歌って踊ってやりすごせ」
リストラをきっかけに人里離れた田舎でペンション「白い恋人たち」を経営するカタクリ家6人と犬1匹。めったに客の来ないこのペンション、やっと客が訪れたと思いきや、なぜか謎の死を遂げてしまう。警察沙汰になっては、ペンション経営にも支障をきたすとお荷物になった死体を裏山に埋め、何事もなかったかのようにふるまおうとしたのが運のツキ。次から次へと降りかかる災難。一難去ればまた一難。果たしてこの家族に平和は訪れるのだろうか?
韓国映画「クワイエット・ファミリー」 を原案とした、ブラック・コメディー・ミュージカル作品。次から次へと降りかかる災難に翻弄される家族のドタバタが可笑しい。その中にホームドラマ的要素もしっかり組み込んで、2時間飽きさせない構成になっている。確かに「クワイエット・ファミリー」 を元ネタにしているけど、例えば「オープン・ユア・アイズ」 と「バニラ・スカイ」 の関係のように、オリジナルを忠実に再現しているというよりも、同じ食材で違う味付けにしている感じ。「クワイエット〜」 には"北の工作員"といった、韓国ならではのネタがあったから、まったく同じにすることは不可能だしね。だからリメイクというよりも、リ・イマジネーションって感じかな?(って、ティム・バートンかい) とはいえ、あたし的には好きだな〜♪これね〜、テンポ、ノリ、ベタなギャグ、どれもあたしのツボ(笑)。このベタなギャグって正直かなりバカバカしいんだけどさ、そのバカバカしさがいいんだわ。もっとも、唐突に始まるミュージカルのパートや、なんともキテレツな振付については好き嫌いが分かれるかもね。
俳優陣では、個人的には西田尚美がよかったな〜(笑)。あと、遠藤憲一と、濱田マリの標準語でのナレーションも(笑)。それから松坂慶子、彼女のなんともコミカルな演技もいい。みんなが関取の死体を目の前にしてその身体の大きさに途方にくれているときに、「じゃ、バラバラにする?」といった趣旨の発言をいきなりしちゃうとこなんて最高(笑)。某CMでのコミカルな演技には些か閉口気味だったけど、この作品では上手くハマっている気がする。他には忌野清志郎のリチャード佐川、あのなんとも怪しいキャラも捨て難い。
三池崇史監督作品はこれが初めてだったんだけど、他にもあたしのツボを突いた作品を発表していそうな気がするので、これから要チェックですな。