JSA

 「11発の銃声。2つの死体。」
 韓国では「シュリ」を超える大ヒットとなった作品。南北分断の象徴である38度線上の共同警備区域(JSA)で起こった射殺事件。生き残った南北の兵士たちは互いにまったく異なる陳述を繰り返す。そこで、両国家の合意のもと、中立国監督委員会は責任捜査官として韓国系スイス人である女性将校・ソフィーを派遣。彼女が事件の真相に迫っていくうちに明らかになる"真実"とは・・・。
 うん、これはなかなか面白い。南北問題を真正面から捉えているという気がする。「シュリ」を超えたかどうかは置いといて、「シュリ」が"北"を完全に"悪"という視点で描いていたのに対し、こちらは"北"も"南"も同じ民族だという気持ちが感じられる。そこに現在の韓国(政府ではなく一般人ね)の北朝鮮に対する見方の変化が見て取れるというのは穿ち過ぎか。それだけにあの結末は悲しすぎる。同じ民族だというのに密かに交流しなければならず、最後はお互いに撃ち合わなければいけなかった現実、そしてその"真実"を隠さなければならなかったその心情、痛いほどに伝わってくる。「ディア・ハンター」でも思ったけど、ストレートに訴えるよりも、このようなドラマ性を持った描き方の方が、この分断された状況の理不尽さが伝わってくるような、そんな気がする。それにしても、エンディングで映し出される4人が写ったモノクロ写真がまた悲しみを誘う・・・。韓国じゃなければ作れない作品だよね。
 モチロン、"北"の士官を演じるソン・ガンホのコミカルな演技("チョコパイ"がね・・・(笑))をはじめとして、エンターテインメント性にも優れているし、ソフィー(彼女が実は"北"の士官の娘だったっていう設定も、そうきたか!って感じ)を演じるイ・ヨンエのキュートなこと。かなりタイプです(笑)。 

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