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スパイダーマン

 「運命を受け入れろ。君を守るために―。
 幼くして両親を失い、叔父夫婦に育てられたピーター・パーカーは幼なじみのメリー・ジェーンに恋する高校3年生。ある日クモを扱った化学実験を見学し、そこで遺伝子を組替えたクモに噛まれて偶然にも自分に不思議な力が宿ったことに気付く。しかし、その力を目先の欲に駆られて利用した結果、皮肉にも叔父を殺害されてしまう。ピーターは心の底から後悔し、その力を正義のために使うことを決意する。
 一方、ピーターの親友ハリーの父、天才科学者ノーマン・オズボーンも、軍事目的で開発した新薬の人体実験の副作用で二重人格となり、邪悪な心がグリーン・ゴブリンという怪物を生み出す。互いにピーターとノーマンであることを知らないふたりはメリー・ジェーンとピーターをも巻き込んで対決するが・・・。
 いや〜、もう理屈抜きで楽しめる娯楽作品。子供の頃から"特撮ヒーローもの"が大好きだったあたしとしては、大満足(誰だよ?「あんた、こ〜ゆ〜大作嫌いなんじゃなかったの?」ってツッコミ入れるのは(笑)。いいんだよ、別に面白ければ。あたしが大嫌いなのは、CGとかが派手なだけで、内容がなんもない凡庸な作品なの)。そういや子供の頃に日本オリジナルの実写版「スパイダーマン」 って放送されてたっけと思い出しちゃった。それにしても、サム・ライミ監督がこの手の作品を撮るとは思わなかったな〜。
 ビルの谷間を飛び回るスパイダーマンは実写ではなくモチCGなんだけど、全然違和感なく、しかもスピード感がたっぷりだから最後までハラハラドキドキ、ワクワクしっぱなしだった。なんというか、子供の頃に戻ったかのような気持ちになれたね〜♪そりゃ、汚れ切った今のあたしには今さら完全にまっさらな子供に戻るなんて無理だけどさ(爆)。
 しかも、このスパイダーマンが"完全無欠のヒーロー"ではないというのがポイント高い。ピーターって、ホントどこにでもいる等身大の普通の男の子。だから、メリー・ジェーンにも告白できないし(ストーリーの前半と後半の告白できないという意味合いは異なるけど)、叔父の忠告にも耳を貸さないで突っ走っちゃうし、その結果最悪の結果を招いて落ちちゃうし、自己の行為の正当性について悩むこともあるし。でもね、そこに特殊能力を得てしまったことで苦しむ、"異能力者の哀しみ"的なものを感じてしまうんだよね〜(「デッド・ゾーン」「X-MEN」 もそういう点が好きなの)。で、このピーターを演じるトビー・マグワイアがまたいい。当初彼が主演に決まったとの話を聞いたときは、「彼に"ヒーロー"が務まるの?」って正直「?」だったんだけど、ここでは彼の何とも陰のある表情がマッチしていてまさしく"等身大のヒーロー"って感じを見事に演じている。
 それと、なんといってもグリーン・ゴブリンを演じるウィレム・デフォー。彼がとにかく素晴らしい。鏡に向かっての内なる声との対峙や、いかにも憎々しげなあの様子。この役は彼じゃないとできないんじゃないかと思わせられるだけの"怪演"ぶりを今回も発揮していた。グリーン・ゴブリンというキャラクターが今回1作限りというのが寂しいな〜と思ったりして。
 こういったキャラクターの魅力だけでなく、「大いなる力には大いなる責任が伴う。」という叔父の言葉や、「この力を呪うけど、それを受け入れて・・・。」というラストのピーターの言葉など、ひとつひとつの言葉にも感じるものがあったりして、娯楽大作ではあるんだけど、それ以上のものもあるよね〜って思ってしまった。ところで、ラストでもしかしたら次作は"ピーターvsハリー"という図式になるのかな?などと思えたんだけど、噂では有名なアクション・スターが敵役として出演するらしいということなので、次作を楽しみに待ちたいと思います。
 ただし、ひとつ難癖を付けるとすると、メリー・ジェーンを演じたキルスティン・ダンストには魅力を感じることが出来なかった。確かに雨の中でのスパイダー・マスクを半分だけ上げて(というかずり下げて)のキス・シーンなんかはドキリとしたけど、それ以外はなんでこの娘に恋するかな〜?って不思議でしょうがなかったもん。ってゆうか、ただ単にあたしのタイプじゃないってだけのことなんだけどさ(爆)。というわけで、☆☆☆☆でもいいんだけど、ヒロインのオネェちゃんがタイプじゃないので(これ大事でしょ)そこんとこマイナスで☆☆☆★に(バカ)。

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スパイダーマン2

 「偽ることが、愛なのか。」
 前作が理屈抜きの超娯楽大作で、文句なしに楽しめたものだから、今回についてもかなりの期待をしていた。しかも周囲の評価も上々だし、これは"2作目のジンクス"なんていうものとは無縁なんだろうな〜と思って期待満々で劇場へ足を運んだのだけど・・・。結論。オープニング・クレジットのコミック調の前作のあらすじ紹介という手法は上手いと思ったし、2時間飽きずに観られたし、別に決してツマラナイ作品ではないけれど、世間で大絶賛されているほど面白いか!?前作の方が断然面白いじゃん。っていうのが正直なところ。
 そもそも、あたしが前作を気に入ったのは、思い切りエンターテインメントしていたからという点が一番大きくて、この手の作品にはそれ以上のものは求めていないんだな。所詮は"肩肘張らずに観られる娯楽作品"という割り切り方をしているから。だから、今作のように、妙に"深み"を持たせたと言われる作り(もっとも、ストーリー自体はよくある展開の平凡なもので、あれのどこに"深み"があるのか、あたしには理解不能だけど)には別に反応しませんのよ。だから、感動なんてするわけがない。ピーターの苦悩にしても、前作のような"異能力者の哀しみ"という類の苦悩は好きだけど、前作において、その異能力とどのようにして折り合いを付けていくかという苦悩の過程を経て、それを受け入れて"ヒーロー"として生きていくという決断をしたのだから、それを前提にして活躍してくれなきゃ困るのよ。
 それが、バイトはクビになるは、アパートの家賃は払えないは、大学の授業には出られないは、挙句の果てには大好きなMJにもフラれちゃうは、そんなの耐えられないから"ヒーロー"廃業、って、そんなん始めから分かってたことぢゃん。運命を受け入れると決断した以上、そんなヘナチョコな理由でヒーローを廃業するな〜!ツライだろうけど、必死こいて前へと進んでくれ。前作ではいい方向に作用していたトビー・マグワイアのナイーブさが逆に作用しちゃって、なんか煮え切らないヒーローだな〜みたいな印象。主人公に共感できなくなったら、楽しみ半減しちゃうよな、こういうヒーローものは。
 あと、今回の敵役となるドック・オク、こいつも全然イケてない。前作のウィレム・デフォーが演じたグリーン・ゴブリンを超えるのは難しいのは承知の上だけど、やっぱりヒーローものの悪役はもっともっとキレてくれなきゃ。まあ、スパイダーマンの悪役って、普通の市民が突発的なアクシデントでその姿を変えるってパターンが多いのかな?とも思うので、アルフレッド・モリーナの中途半端な体型は、一般市民の象徴とも受け取れなくはないので、それはいいとしても、それでもやっぱり中途半端でカッコ悪い(汗)。
 結局ヒーローと敵役が今イチであっても、エンターテインメントに徹してくれていれば気にはならなかったんだろうけど、ピーターのどうでもいい内面を描こうと腐心するあまり、肝心のアクション・シーンが減少したように感じられたのは気のせいか?もっともっとスパイダーマンが胸がスカッとするくらい縦横無尽にビルの谷間を飛び回って活躍する場面を観たかったんだよ、こっちは。確かに時計塔での戦闘シーンや列車のシーンなんかは迫力あってそれなりに良かったとは思うけど、あんなんじゃまだまだ足りない。理屈抜きのエンターテインメント度が下がってしまったのがかなり痛いよ。最初にも言ったように、こっちはそれ以上のものは求めていないんだから。モチロン、「四の五の理屈こねてないで、素直に楽しみゃいいじゃん!」って意見は正しいと思うよ。だけど、前作と違ってその"理屈"を差し挟む余地を与えてしまった点に、この作品の大いなる"欠陥"があると思うのだ。
 とはいえ、今回スパイダーマンが市民の前でその素顔を晒すことになるという意外な展開には「!」となったし、列車の乗客が傷ついたスパイダーマンを運ぶシーンや乗客の「彼を倒すなら、まずこの俺を倒してからにしな!」なんて啖呵を切るシーン(お約束でしっかりやられてるんだけど(笑))、スパイダーマンの素顔を見た乗客の子供が「誰にも言わないから。」なんて言うシーンはなかなか良かったと思うし、ピーターの叔母さんが活躍したり、ハリーを演じるジェームス・フランコがその存在感を増していたのもGoodだと思う。あたし的に一番のツボは飛べずにエレベーターに乗るスパイダーマンだったりするのだけれど(笑)。で、スパイダーマンの正体を知ってしまったハリーの、友情と憎しみの間で揺れ動く心理というものが次作で描かれるのかしらん?とチョッピリ期待したりして(ウィレム・デフォーのサービス・カット(?)も嬉しかったな〜)。そういう意味では、この作品の位置付けは「3」への繋ぎに過ぎないのかな?
 で、だ。前作のレビューでも扱き下ろしたMJ、今回も相変わらずブサイクだ(爆)。もともとキルスティン・ダンストは綺麗な女優だとはこれっぽっちも思っていないのだけど、MJは一応舞台女優になったという設定なのだから、もう少し垢抜けてもいいじゃんと思ったんだけど、全然魅力的じゃないやね。なぜピーターがあんな女にご執心なのか、まったく理解できない。オマケに、最後には結婚相手のジョンをふってピーターの元に走るなんて身勝手すぎ(原作コミックでもこういう展開らしいが)。ブサイクな上に身勝手って、サイテーだね(爆)。

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