ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
「テネンバウム家、天才ファミリー
名前だけが、彼らのつながり。求めるものは、心のつながり。」
かつては"天才ファミリー"として脚光を浴びたニューヨークのテネンバウム家。家長にして"世界で一番自分勝手な男"ロイヤル・テネンバウム氏の過ちと裏切りによって、3人の元天才児たちはトラブルだらけの大人に成長し、一家は離散状態に。だが、「もう永くない」という父の一言で、家族は(渋々ながら)22年ぶりに一つ屋根の下に再会する。愛情的に絶体絶命のテネンバウム家に、果たして心の絆は芽生えるチャンスは・・・?
予告編を観る限りでは、思いっきりコメディ調の作品かと思ったらさにあらず。モチロン笑いも随所に盛り込まれているものの、それはメインではなく、あくまでも"家族愛"をテーマにした家族のドラマ(そう、これは一種のホーム・ドラマと言えるのではなかろうか)が繰り広げられる。演じる俳優たち(メッチャ豪華な顔ぶれ!)の演技力の賜物でもあるのだろうけど、この"元天才ファミリー"のテネンバウム家及びその周辺の個性的な人々の人間の描き方が絶妙で、それだけでもこの作品を観る価値があるといってもいいのではなかろうか。特に"世界で一番自分勝手な男"ロイヤル・テネンバウムを演じるジーン・ハックマンのいい加減ぶりというか、周りを巻き込む妙ちくりんなパワーみたいなものには恐れ入る。他にも不安定な精神状態のベン・スティーラーとか仏頂面のグウィネス・パルトロウとか、個々のキャラクターについては言うことがないほど。
ただし、これらの豪華キャストに目を奪われてしまうものの、肝心のドラマ部分が今ひとつノリに欠けるように思えるのは気のせいか。これだけ"濃い"メンツなら、もっと"濃い"ドラマを期待してしまうんだけど、些か薄口。その点が気になる。もっとも、紆余曲折あって家族が心の絆を取り戻すラストには爽やかな感動を覚えるのも確かだけど。う〜ん、微妙だ(笑)。