ドニー・ダーコ
「世界の終りまで、あと28日6時間42分12秒」
ドニー・ダーコ17歳。飛行機のエンジンが家に落ちて以来、彼の前に銀色のウサギが現れる。ウサギが告げる「28:06:42:12」、転校生の美少女、ホーキング博士、地下室の扉・・・。彼を取り巻くすべてが"あのこと"を告げている。28日後の世界で彼を待っているのは一体何なのか?
サンダンス映画祭で絶賛された"リバース・ムービー"。"リバース・ムービー"といえば「メメント」 を思い浮かべるが、この作品は「メメント」 と異なり、ラストで一気に巻き戻され収束していく。いきなり現れた銀色のウサギの正体、ウサギが告げる世界の終りとは?という謎を含めてこのラストに行き着くまでに1988年という時代背景とする色々な事象が描き出される。そのひとつひとつをチェックしつつラストに臨めばある種の結論が見えてくるのかもしれないけれど、所詮人間の思考回路には限界があって、あ〜でもない、こ〜でもないと考えながら導き出した結論も、でも、あれがこうなって・・・などと考えると元の木阿弥。結局この作品には明確な結論などないんじゃないか、そんな風にも思えてくる。そういう意味では「マルホランド・ドライブ」 のように観客ひとりひとりが感じたものがその人にとっての結論であり真相であるかのように。だって、はっきり言って頭の中グチャグチャで訳分かんないんだもん(爆)。
すべてはセラピーを受けているドニーの妄想だとも言えるし、グレッチェンを失ったドニーの一念が母親の飛行機のエンジンをタイムトラベルさせて過去の自分の上に落すことで過去を変えてグレッチェンを救うとともに精神的な苦しみからドニー自身を解放・救済したとも考えられるし(でも、「タイムマシン」 での理屈を当てはめると、いくら過去を変えても最終的な未来は変えられないわけだから、結局グレッチェンは死んじゃうってことになるんだけど・・・)、実は映画の全編ドニーの夢でした、みたいな解釈も出来なくはないしね。ってことで、やっぱりなんでもありの解釈が出来る作品ってまとめじゃダメ?(やや弱気)