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ラッキー・ブレイク

 「愛か、脱走か。それが問題だ。」
 銀行強盗に失敗し、刑務所入りとなったジミー。彼は仲間とともに脱獄を計画する。その手段とは、所長主催のミュージカルに出演し、それを利用して脱獄しようというものだった!
 今年(2001年)の東京国際映画祭で運良く観ることができた、「フル・モンティ」 のピーター・カッタネオ監督の新作は、これまた後味スッキリの爽快な作品に仕上がっている。
 のっけからマヌケな銀行強盗で笑わせてくれ、その後も要所に挟まれるドタバタ劇に場内笑いが絶えない。モチロン、笑いだけではなく、囚人たちの友情、ロマンス(男ばかりの刑務所なのにと言うなかれ。しっかり女性も出てきます)、そして涙と飽きさせない展開で引っ張ってくれる。この刑務所(脱獄劇)とミュージカルの組み合わせというのがなんとも秀逸だ。映画祭の際に舞台挨拶に立ったカッタネオ監督によると、イギリスでは実際に刑務所内でミュージカルを上演しているところがあるらしく(更生プログラムか?)、ある意味実話を題材にしているって感じなのかな(さすがに脱獄はないんだろうけど)。
 また、ジミーを始めとする刑務所の囚人は皆それぞれトホホなキャラクターというのもイイ感じ。皆憎めない、愛すべきキャラクターで、「フル・モンティ」 の、あの情けない男たちを思い起こさせる。特にティモシー・スポール&ビル・ナイの「スティル・クレイジー」 コンビが出演しているのがあたし的にはポイントが高いな〜。そういや「スティル・クレイジー」 って、"ロック版「フル・モンティ」 "って言われてたっけ。ふたりとも相変わらずの好演なんだけど、ティモシー・スポールは「ロック・スター」 に続いてトボけた味わいがなんともいえない。ただ、今回は愛する息子に会いたいという気持ちと、最後に彼が選ぶ道に、なんともいえない切なさを覚えてしまったのも事実だ。
 そうこうしているうちに迎える上演当日。果たしてジミーたちは無事に脱獄できるのかというドキドキ感とともに、ジミーと刑務所内のカウンセラーのアナベルの恋の行方も気になってしまうところ。ここにカッタネオ監督は素敵なオチを用意してくれていた。これがまた爽快で、やっぱりハッピーな気持ちにさせてくれた。やっぱり彼はツボを心得てらっしゃる。こういうオチだったら何度観ても素直に受け入れられるな〜。「フル・モンティ」 が好きな人はモチロン、そうでない人にも自信を持ってオススメできる楽しい作品だ。それと、一般公開されたときの注意点として、エンド・クレジットが流れても場内が明るくなるまで決して席を立たずにいてもらいたい。何故かって?それは観てのお楽しみ(^^)。

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