ROCK YOU!
「決闘血が上がる。」
14世紀のヨーロッパ。選り抜きの騎士たちがJOUSTING(馬上槍試合)でスタジアムの観客たちを魅了する。その試合に出場中だったエクター卿が突然亡くなり、彼の従者ウィリアムは平民の身分ながらも卿に成りすましてトーナメントに出場し、優勝してしまう。その後もウルリック卿として身分を偽りトーナメントに出場し、最強の戦士として頭角をあらわすが・・・。
まずは上映開始と同時に流れ、観衆も歌う"We
Will Rock You"がいい。サッカーの試合前にもスタジアムでよく流れるこの曲、戦いの前の戦意の高揚にはもってこいだ。なんか体内アドレナリンがブワ〜っと分泌される感じ。この一発で映画の中に入り込めた。なに、「14世紀の民衆がQUEEN の曲を歌うのはおかしい。」って?いいんだよ、別にそんなことは。そんなこと言ってたら楽しめるもんも楽しめなくなるじゃん。
物語は平民の身分から自らの運命を変えるべく奮闘する若者のサクセス・ストーリーに、ロマンス、友情、家族愛などを適度に散りばめ、しっかり悪役も登場させて主人公を一時はピンチに追い込むけど最後はハッピー・エンドという、この種の物語のいわば王道的な作り。でも、それが全然鼻につかないんだよね。それが何故なのか考えたんだけど、まず登場人物がみなそれぞれ魅力的。ウィリアム役のヒース・レジャーは"次代のニュー・ヒーロー"って感じだし(なんか窪塚洋介と被る気がしたんだけど)、彼の相棒のローランド&ワットのコンビも何だか憎めない。そして「カンタベリー物語」などで知られる実在の人物ジェフリー・チョーサーの若き日を演じるポール・ベタニー。彼の口八丁ぶりは観ていてなんとも可笑しく爽快だ。次にこのJOUSTING(馬上槍試合)のアクションがまたカッコいい。ルールとしては単純なんだけど、勝敗が決する瞬間のカメラワークなんて、ゾクゾクきちゃうね。そしてなによりもこの作品を大いに盛り上げているのは、要所要所で効果的に使われるクラシック・ロックの数々。ダンス・シーンのDAVID BOWIE の"Golden Years"もさることながら、ウィリアムたちが故郷のロンドンに凱旋するときに流れるTHIN LIZZY の"The Boys Are Back In Town"なんて、まさにピッタリ!悪いけど、「ロック・スター」 での中途半端な使われ方とはエライ違いだ。
このように、いわば王道的な展開であっても、ポイントとなる部分がしっかりしてるから素直に楽しめるし感動もできる。それにしても、トーナメントでの黒太子エドワードの登場は、あの場面への布石だったとはね・・・。
オープニングが"We Will Rock You"ならば、当然ラストは"We
Are The Champions"で締め括るというのがお約束。それでこそ王道というもの(^^)。それだけに、QUEEN with ロビー・ウィリアムズではなく、フレディ・マーキュリーのVo.ヴァージョンを使って欲しかった。それとも、これは未来へ向かうというQUEEN のメッセージなんだろうか?早いもので、フレディ・マーキュリーが亡くなってからもう10年・・・。ちなみに、エンディングはオマケでAC/DC の"You Shook Me All Night Long"もチョットだけ流れます(祝!DVD発売決定)。